プロモーションとPR、何が違う?

マーケティング戦略に欠かせないのが、「プロモーション」と「PR」の2つです。一見、よく似た言葉に見えますが、この2つは実は異なるマーケティング活動を指しています。効果的なマーケティング戦略を打ち出すためにも、プロモーションとPRの違いを知り、適切に使い分けられるようになりましょう。この記事では、プロモーションとPRの違いについて、具体例を挙げながら解説していきます。


プロモーションとは?販売活動を促進すること

マーケティングの現場でよく使われる「プロモーション(Promotion)」とは、文字どおり、販売活動を促進(pro=~前へ+motion=動き)することを意味します。もっと具体的にいえば、マーケティング戦略を構成する4つの要素のうち、「どうやって売るか(販促)」を考えるのがプロモーションの目的です。


マーケティング・ミックス

プロモーションの具体例として、たとえば次のようなものがあります。

・チラシやダイレクトメール(DM)を送る

・メールマガジンを配信する

・広告を掲載する

・セールやキャンペーンを実施する

・商品の試供品を配布する

・お得な会員サービスやポイントサービスを用意する

いずれも、製品やサービスを効率よく売り、消費者の興味を惹き付けるための販促活動です。これから紹介するPRも、このプロモーション活動の1つです。


PRとは?顧客との関係づくりのこと

PRはプロモーションの一部で、自社の活動や商品を広く宣伝し、顧客との関係づくりに取り組むことを意味します。実は、もともとPRはマーケティング用語というより、組織マネジメントの分野で使われていた言葉でした。

PRは「パブリック・リレーションズ(Public Relations)」の略語で、文字どおり「公衆(Public)」との「関係性(Relations)」を意味します。

日本パブリックリレーションズ協会は、アメリカの教科書『体系パブリック・リレーションズ』を引き、PRを「組織体とその存続を左右するパブリックとの間に、相互に利益をもたらす関係性を構築し、維持するマネジメント機能」と説明します。[注1]

この「組織と社会が相互にコミュニケーションし、関係づくりをする」という考え方は、現代のマーケティングにも残っています。PRの目的は、自社の活動や商品を顧客に知ってもらい、ブランドイメージを形成して、長期的な信頼関係を築くことです。

とくにSNSの普及以降は、企業のPR担当者がSNS上でユーザーと関係構築し、双方向のコミュニケーションを図るケースが増えてきました。

実際に行われているPR活動の事例として、たとえば次のようなものがあります。

・ドキュメンタリー番組に視聴者を招待し、実際に体験してもらう

・ビデオゲームを題材として、都市開発や環境問題の重要性を知ってもらう

・地域出身のアイドルグループを結成し、町おこしイベントを開く

自社の製品やサービスを販売促進するプロモーションのなかでも、顧客との双方向的なコミュニケーションにより、長期的な信頼関係の構築を目指すのがPRです。


プロモーションとPRの違いを表で整理

ここまで、マーケティングにおけるプロモーションとPRの意味をそれぞれ解説してきました。プロモーションとPRの違いを比較表で整理してみましょう。

自社の製品やサービスの強みをアピールし、販売活動を促進するのがプロモーションです。PRはプロモーション戦略の一部であり、自社の商品を顧客によく知ってもらい、長期的な信頼関係を構築していくプロセスで大きな効果を発揮します。


プロモーションとPRの違いを知り、マーケティング活動を一段上に

プロモーションとPRはそれぞれ目的や手段が違います。プロモーションは宣伝広告やキャンペーンにより、製品やサービスの販売活動を促進する活動を意味します。PRはプロモーションの一種で、顧客との双方向なコミュニケーションにより、持続的な信頼関係の構築を目指す活動です。プロモーションとPRの違いを知り、マーケティング戦略において適切に使い分けられるようになりましょう。


[注1] 日本パブリックリレーションズ協会:パブリックリレーションズとは



分かりやすいコミュニケーションをデザインする

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