印刷物の「わかりやすさ」の認証とは? 見やすさや分かりやすさの観点でデザイン改善が期待できる4つの認証をご紹介。

パンフレットやカタログ、帳票などをデザインから制作して印刷物を発行してみたものの、企画の意図がなかなか伝わりにくく、期待した効果を得るのに苦労しているという話をよく耳にします。効果測定も難しい印刷物の場合、デザインのどこに問題があって何をどのように改善していけばよいのか見当もつかず、やみくもに制作会社や印刷会社を変更し、かえって費用対効果が落ちてしまった、なんてことにもなりかねません。そこで解決策の一つとなるのが印刷物のデザインの認証制度です。この記事ではいくつかあるデザイン認証制度について、発行団体や、取得方法などを交えて紹介します。


「見やすさ」「わかりやすさ」が認証されるって、知っていましたか?

良いデザインを表彰する制度には有名なイベントもあり認識されているものもありますが、「見やすさ」「わかりやすさ」が認証されるって、知っていましたか?いくつかの団体が認証制度を運用していますが、共通しているのはベースにユニバーサルデザインの考え方が取り入れられているということです。ユニバーサルデザインはある特定の人だけではなく、より多くの人がそのデザインを利用できるように考えられた概念です。デザインを「利用されない要因」に目を向け、その要因を取り除いていくことによって多くの人が利用できるようにする。情報がデザインされた印刷物のグラフィックデザインにその概念を当てはめてみて、各団体ごとの基準や手順によって、認証制度が運営されています。認証はその効用を保証するものではありませんが、費用対効果を測りにくい印刷物のデザインに対して、事前に認証を取得しておくことによって、安定した効果を期待できるようになるわけです。


UCDA「見やすいデザイン」「伝わるデザイン」認証

一般社団法人ユニバーサルコミュニケーションデザイン協会(UCDA)が運営する認証制度です。UCDAは企業や団体が生活者へ提供する情報デザインの問題点を発見して、「見やすく、わかりやすく、伝わりやすく」改善することをミッションとし、産業、学術、生活者の重層的な議論により「わかりやすさの基準」を確立した団体です。2種類の認証を運営しており、デザインの「見やすさ」を認証するのが「見やすいデザイン」認証、ユーザーの理解度まで検証して「伝わりやすさ」を認証するのが「伝わるデザイン」認証です。「わかりやすさの9項目」により評価、分析が行われ、認証取得する印刷物の仕様と、2種類の認証のどちらを取得するかによって、費用と掛かる期間が大きく変動します。

運営団体:一般社団法人 ユニバーサル コミュニケーション デザイン 協会(UCDA)

認証名称:「見やすいデザイン」認証、「伝わるデザイン」認証

団体URL:https://ucda.jp/


JITSUKEN「実利用者ユニバーサルデザイン」認証

特定非営利活動法人 実利用者研究機構(JITSUKEN)が運営する認証制度です。実利用者研究機構は「いつも答えは、実利用者のそばにある」という考えの元、「かかわる人全員のためになる、現実的で効果的な方法」をコンセプトに研究開発と教育を行う専門機関です。「実利用者ユニバーサルデザイン」認証は実際のツールの利用者が、普段通りに利用する際にどのようなエラーが起こるのかを調査、行動観察し、得られたエラー要因を改善していくことで認証を与えるものです。改善は依頼主企業と制作会社が一緒に行うことが必須となり、制作会社には実利用者研究機構の教育を受けたユニバーサルデザインコーディネーターがいることが条件となります。

運営団体:特定非営利活動法人 実利用者研究機構

認証名称:「実利用者ユニバーサルデザイン」認証

団体URL:https://jitsuken.com/


MUD「MUD製品認証制度」

NPO法人 メディア・ユニバーサル・デザイン協会(MUD協会)が運営する認証制度です。MUD協会は印刷物を利用する方々の側に立ち、必要とされる情報をわかりやすく伝えることを目的として発足された団体で、MUDの考え方は全日本印刷工業組合連合会(全印工連)の正式な活動としても取り入れられています。「MUD製品認証制度」は「デザイン」「文字の使い方」「色の使い方」など独自の評価基準で審査し、適合製品を認証するものです。メディアのエキスパートであり、第三者機関でもある立場から認証を行っています。

運営団体:NPO法人 メディア・ユニバーサル・デザイン協会(MUD協会)

認証名称:「MUD製品認証制度」

団体URL:https://www.media-ud.org/


CUDO「CUD認証」

特定非営利活動法人カラーユニバーサルデザイン機構(CUDO)が運営する認証制度です。CUDOは社会の色彩環境を色覚(色の感じ方)の多様性に対応、改善してゆくことで「人にやさしい社会づくり」をめざすNPO法人です。「CUD認証」は人間の色覚の多様性に対応した情報デザインが達成されているか否かを検証する「第三者検証」です。多様な色覚者による官能検査・官能評価で、色弱者を含むその製品の想定される利用者が製品のすべての配色を点検し評価するのが特徴です。

運営団体:特定非営利活動法人カラーユニバーサルデザイン機構(CUDO)

認証名称:「CUD認証」

団体URL:https://www2.cudo.jp/wp/


【まとめ】認証を利用することでデザインの裏付けを得よう!

思い込みだけでデザインをしても、思っていた効果を得ることは難しいです。良いデザインか、伝わるデザインになっているかを判断するためには、第三者機関の認証制度を活用してみるのが良いでしょう。効果測定を測りにくい印刷物のデザインに対して、事前に認証を取得しておくことによって、安定した効果を期待できるようになります。認証を取得しようと思ったら、スムーズに認証取得できるようにデザイン制作を担う会社選びも重要となります。そんなときは当社に是非お声かけください。


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