ペルソナの設定の仕方をざっくりとわかりやすく解説

カスタマージャーニーマップ(CJM)作成に必要なペルソナ設定の方法を解説します。ペルソナデザインは既存の顧客から「理想のお客様」を抽出し、肉付けを行う作業です。顧客体験(CX)やブランドイメージの向上のためには、ペルソナ設定が欠かせません。


企業にとって優良顧客やリピーター顧客になりうる「理想のお客様」のことを、マーケティング用語で「ペルソナ(persona)」と呼びます。顧客のカスタマージャーニーを描くうえで、ペルソナ設定(ペルソナデザイン)は最初のステップであり、重要な役割を持っています。本記事では、ペルソナデザインのやり方や注意点について、マーケティング&プロモーション担当者向けにわかりやすく解説します。


ペルソナを設定する前に「STP分析」をしよう

具体的な価値観やパーソナリティを持つペルソナを設定するためには、あらかじめユーザーやマーケットを分析し、ペルソナデザインの土台を固めておかなければなりません。そこで役立つのが、「STP(エスティーピー)分析」です。

STP分析とは、セグメンテーション(市場の細分化)、ターゲティング(市場の選定)、ポジショニング(自社の立ち位置の分析)の3つの頭文字をとったフレームワークです。セグメンテーションでは、属性やニーズごとに顧客をグループ化し、マーケットを細分化します。ターゲティングではセグメンテーション結果に基づき、参入すべきマーケットを決定します。最後に、ポジショニングのプロセスでは、「自社の製品・サービスにどのような訴求力があるか」「競合他社と比べてどのような強みがあるか」を分析します。3つの分析は順不同であり、どこから始めてもかまいません。STP分析により、自社のサービスを利用してほしいペルソナを明確にできます。



ペルソナデザインの3つのステップ

ペルソナデザインは次の3つのステップで行うのが一般的です。


ユーザー調査:インタビューやアンケートで情報収集を行う

まずは自社の製品・サービスの顧客となりうる人物像を作り上げるため、情報収集を行います。ユーザーを対象としたインタビューやアンケート調査のほか、営業部門やカスタマーサービス部門と連携し、既存の顧客データを利用する方法があります。数字やデータなどの定量的な情報だけでなく、ユーザーの感情・思考・行動を分析するため、顧客の声(VOC)のような定性的な情報も重視しましょう。


セグメント化:「理想的なお客様」を抽出する

ユーザー調査がまとまったら、同じ属性や特徴を持つ顧客層に分類し、セグメンテーションを行います。セグメント化を行う観点として、年齢・性別などの人口統計的変数(デモグラフィック)、出身・気候・文化などの地理的変数(ジオグラフィック)、価値観・ライフスタイルなどの心理的変数(サイコグラフィック)があります。その後、自社の製品やサービスに興味関心を持ち、長期的な関係を構築できそうな「理想のお客様」となりうる顧客層を抽出します。


人格化:ペルソナをデザインし、妥当性を検証する

「理想のお客様」を抽出したら、いよいよペルソナとして肉付けしていきます。「20代後半の女性」「中小企業の経営者・役員」といった表面的なターゲティングにならないよう、年齢・性別・職業といった基本的な属性はもちろん、感情や価値観のような心理的な属性もふくめて、実在感のある人物像を設定します。ペルソナデザインの目的は、自社ブランドに共感し、感情移入してくれるユーザーを発見することにあるからです。ペルソナデザインを行ったら、営業部門などからフィードバックを受け、妥当性を検証するフェーズに移りましょう。

人格化のフェーズにおいては、「ペルソナが自社にとって都合が良いだけの人物で、実際には実在しない人物になっていた」ということにならないように現場のリアルな声に耳を傾け、検証する必要があります。


ペルソナを設定する際は実在性のある人物像をストーリー形式で記述しよう

ペルソナのプロフィールを考える際は、表面的な属性を羅列するのではなく、顧客側の視点に立ち、リアルな人物像をイメージすることが大切です。物語の登場人物を描写するように、ストーリー形式で記述してみることで、実在感のある人物像を描き出しやすくなります。年齢・性別・家族構成・職業・年収といった基本情報に加えて、趣味やライフスタイル、平日や休日の過ごし方など、ペルソナの生き生きとした人となりが伝わるようにプロフィールを設定しましょう。


顧客体験(CX)の向上にはペルソナデザインが欠かせない

ブランドイメージを高め、ロイヤルティの高いリピーター顧客を獲得するためには、カスタマージャーニーマップ(CJM)の作成が必要です。その第一歩となるのが、「理想のお客様」を具体的にデザインしていくペルソナ設定です。ペルソナデザインには、「ユーザー調査」「セグメント化」「人格化」の3つのプロセスが必要です。ペルソナ設定にあたっては、実際には実在しない自社にとって都合が良いだけの人物 にならないように検証しましょう。


分かりやすいコミュニケーションをデザインする

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